FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

矢月秀作   「もぐら凱」(上)(中公文庫)

 作品全体の書評は下巻の書評でする。

 梁偉と鄭鋒の両親は、中国天安門事件の民主化運動の活動家。天安門事件が終了し、両親は指名手配は逃れたが、当局の厳しい監視下におかれ、それに耐えられなくなり、日本に亡命した。梁偉9歳、鄭鋒が5歳の時だった。

 日本の支援組織が、両親を含めた家族の難民申請を再三政府に要望したが、難民認可のハードルが高く、更に政府が中国政府の意向を配慮して、難民としての認可はおりなかった。

 両親は支援組織の支援を受け、東京の片隅で密かに生活をした。梁偉と鄭鋒は身元保証人を得て、日本の学校に入った。2人とも成績もよく、友達も得て日本の生活に溶け込む。

 順調に育ったが、大学受験時、担任より受験資格が無いことを知らせられた。日本どころかどこの国籍も持っていないからだ。両親が不法滞在だったため、出生届をださなかったのだ。彼らはそのためこの世に存在していない状態になっていた。

 日本にはこのような無国籍で存在していない人たちが存在する。色んな保護も受けられないし、就職もできない。アパートも借りられない。まさに底辺の生活を強いられる。

 こういう人たちはまとまって反社会集団を作りやすい。こういう人たちが犯罪を起こすと捜査が難しい。何しろ存在していない人間を探すわけだから。

 この物語は、そういった行き場のない無国籍人を集め統率して、警視庁にできた新たなモール班を殲滅しようと、モール班を含む警視庁と闘う物語である。

 上巻から、たくさんの戦闘場面が登場する。しかし、何故警視庁敵対組織がモール班を殲滅せねばならないのかが不明確で、作品にのめりこめないまま上巻を読了した。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 15:02 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT