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真梨幸子   「ふたり狂い」(幻冬舎文庫)

 どうしてこう失敗ばかりするのだろうか。本のタイトルを本屋で見て一瞬これは読んだことがあるとは思ったのだが、新刊コーナーに置いてあるし、初版出版日も2016年10月10日になっているから、私の勘違いと思い購入して家で開いてみたら、やっぱし既読作品だった。
 以前読んだときは出版社がハヤカワ文庫だったが、今度は幻冬舎文庫。こういうことはしないでほしい。これで、ここ一週間で、4冊目だ。しかたなく再読する。

 こんなところにずっといてはならない。早く本社に戻って、企画や広告の仕事をしなければ。主人公はデパ地下で、総菜を作って販売している。その会社は北海道屋といって総菜全国チェーンの大手。毎日、工場から送られてくる冷凍総菜をマニュアルに従って解凍、簡単調理をして店頭販売している。何人かの派遣アルバイトのおばさんを使いながら、何も創造的なところがない仕事をこなしている日々。

 そんなとき隣のメンチコロッケ屋のコロッケから指が混入していたというクレームが客からある。早速、デパートでは総菜コーナーの営業を停止。調査をする。このお客というのが有名なクレーマー。しかも12時半にコロッケを買ってテラスで食べていたのに、実際のクレームは13時30分。指がはいっていたという大変な事態なのにクレームが一時間後。

 これはおかしいということで、結局自作自演ということで落ち着く。

 しかし、主人公の店である北海道屋もそれから客足は落ち、主人公は、こっそり本社の販売部長より、ここのデパートの出店を閉じて、主人公を本社に戻すことを告げられる。

 主人公は明るくなる。どんな背景であろうがいよいよ本社に戻れる。喜びがあとからあとから浮かび上がる。

 そんなある日。自分が指に着けていた絆創膏が剝がれていることに気が付く。もし、絆創膏が総菜に混ざっていたら。ものすごい恐怖に襲われる。そんな時、主人公指名でお客のある爺さんからクレームがくる。自分の大失敗だ、本社に戻るどころか、会社を首になることまちがいない。もう人生の終わりだ。老人が紙に包んだ総菜を見せようとする。そのとき極まった主人公は、おじいさんを刺して殺す。

 その死体を処理しているとき、店ではアルバイトのおばさんたちが話している。
「あなたのエプロンになにか付いているよ。」「あらこれ店長がやっていた絆創膏。」で、はがしてゴミ箱にポイ。

 ちょっとコミカルなホラー。

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