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貫井徳郎   「ミハスの落日」(創元推理文庫)

 あーあ、またやってしまった。先月の発売新刊文庫。なんとなく手にとるときに読んだことがあるような気がしたのだが、まさか新刊にそんなことはないだろうと思って購入して家に帰って確認したら、数年前新潮文庫で出版されていて既読だった。悔しいので再読。

 オルガスはスペインで薬品メーカーを起こし大富豪となっていたが、60歳を過ぎて独身だった。

 オルガスがある日ミハスという町の大邸宅に主人公ジュアンを招く。そこでオルガスとジュアンの母であるアリーザの物語をオルガスから聞いた。

 アリーザとオルガスは幼馴染で仲良く、小さいころはいつも二人で遊んでいた。そのとき優しいおじさんパコに出合う。パコは2人にお菓子をしょっちゅうくれた。2人も懐く。

 ある日パコはオルガスだけに、自分の住まいにくるよう告げる。そしてオルガスがゆくと、何とパコは殺されていた。パコは事故死として処理されていたが、オルガスは真実を知っていると20数年たってジュアンを呼んで真相を語りだす。

 実はパコは幼い子のポルノ写真撮影に狂っていた。小さい子供は、たいがい男の子のほうがふっくらして可愛くて、女の子のほうより魅力がある。

 アリーザは、パコの性癖を知っていた。そしてオルガスが一人で呼ばれたことを知り、危険を察知する。それで、オルガスに被害が及ばないよう、オルガスの前にパコの住まいに行き、パコをアリーザは殺してしまったのだ。

 それが、ずっとオルガスの心にこびりついて、オルガスは独身を貫くことになった。

 切れ味があり、心に迫る短編である。

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| 古本読書日記 | 15:58 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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