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玉木正之編    「9回裏2死満塁」(新潮文庫)

漱石をはじめ、野球についての文章を集めて収録した作品。
桑田真澄の大学卒論なんかも収録されている。

野球は米国の国技といわれているが、歴史はそんなに古くない。起源は1845年なのだそうだ。ウィルソンという明治政府が招聘した英語教師が日本にベースボール持ち込んだのが1872年だから、アメリカ野球誕生から27年後、それほどアメリカとの比較で日本の野球の歴史に大きな差があるのではない。

 ベースボールを野球と訳したのが、正岡子規であることは有名なのだが、野球という言葉が生まれる前は、何て訳されていたのか、もちろんベースボールという呼び名が一般的だったと思うが、明治4年発行の辞書「和訳英辞林」では「打球鬼ごっこ」と訳されている。

 野球は最初はピッチャーはソフトボールのように下手投げしか認められなかった。これがどんな投げ方でもよくなったが、ピッチャーは打者が指示したゾーンに投げないとボールと判定されていた。打者有利だから、今でいうフォアボールは、ナインボールだった。

 これだけ打者有利だと、試合では異常にたくさんの点が入った。100点以上入る試合も普通で、1回に4度も5度も打席がまわってきた。試合時間も長く、朝から夕方までかかることが普通だった。

 アメリカで大リーグ第一号のチームは1869年のシンシナティ レッドストッキングス。同年ボストンに移りボストン レッドストッキングスとなる。このチームにスポルディングという名投手がいた。スポルディングは野球引退後、スポーツ用品メーカーを起こし今のゴルフクラブ製造で有名なメーカーとなっている。

 面白いのは、明治末に朝日新聞が「野球害毒論」を展開し、野球を止めようと論陣を張る。これに対し「野球擁護、礼賛」で論陣を張ったのが読売新聞。明治から朝日、読売の対立ははじまっていたのだ。それにしても野球害悪論を張った朝日が、全国中等学校野球大会(現、全国高等学校野球大会)を開催したのだから、朝日もいい加減な新聞社である。

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