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中村うさぎ    「家族狂」(角川文庫)

 ハードボイルド作家の主人公北村のマンションの部屋に、ある時から変な幽霊一家がでてくる。でていけと北村は怒鳴るのだが、自分たちこそここに以前から住んでいて、先住権があるのだからあんたこそ出て行けと言って居座る。

 幽霊一家が、夕食をとる。幽霊なのだからごはんなど食べないだろうと北村が言う。幽霊はその通りだが、家族の絆を深めるには、団欒こそ大切と言い、北村にあんたも一緒に団欒に加われという。

 最初はこんな調子で、面白おかしく、これはコミカル小説かと思って読み進むと、途中からがらっと雰囲気が変わり、強烈なホラー小説となる。

 幽霊と生身の人間たちが溶け合って、誰が死んでいて、誰が生きているか判然としなくなる。生首だけになった人が生きていたり、老いぼれた母親と思われる人が、北村に襲いかかったり。そして、その混乱の中、母親を含め、編集者の女性を北村は殺してしまう。

 で、今、北村は、精神病院にいれられ、そこに移り住んできた幽霊家族と一緒になって夕食を食べながら家族団らんを楽しんでいる。

 霊能力がある人が世の中には存在していて、その人たちは幽霊が見ることができたり、会話したりすることができると言われている。

 そんな時、幽霊にかかわって何か事件を起こしたら、大変だろうなと思う。なにしろ現実の世界では幽霊はありえないものとしていて、誰も証言しても信じてくれないから。

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| 古本読書日記 | 16:01 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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