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加納朋子    「レイン レイン・ボウ」(集英社文庫)

 高校時代の弱小ソフトボール部員、卒業7年後ある一人の部員が亡くなることで、疎遠になっていた部員同士、また繋がる。高校卒業して7年後の25歳の彼女たちの青春が短編連作として編まれた作品。

 25歳だから、誰もが豊かで楽しい生活が送れているわけではない。編集者、保育士、看護師、栄養管理士といろんな職業について、まだ社会人になったばかりで、結構苦しんでいる。この他に主婦もいれば、就職に失敗したプータローもいる。

 タイトルのレインボウは虹。虹には7色あり、それぞれの人生を7つの色にわけて、描きだす。

 面白いと思ったのは、高校生のころの個性が、今の職業やおかれている状況にきちんと繋がっている、7つの色の個性が、現在でもそのままの色でいるところ。

 更に、部員は全部で9人。一人亡くなっているから、7色の物語では語られない人が一人いて、しかもどの物語にも実在している女性として全く登場してこない。

 加納さんは、本質はミステリー作家である。この、まったく登場することのない一人を7人とつなぐ、ミッシングリングとして活用し、青春小説にミステリーの香りを上手につけている。

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