FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

角川春樹    「わが闘争」(ハルキ文庫)

 「私はもう知っている。私は絶対だ。私は神なのだ。」
 「おれは、おれを歩く神社のような存在だと思っている。・・・・台風にしても、おれがいればそこは避けて通る。・・・・自分の生まれた故郷は、この地球ではなく、たまたまおれはこの星に遊びに来ただけだという思いがずっとあった。そして、おれの故郷とは、宇宙のカオスではないかと。」

 自分を神だと言い切る角川春樹。もう70歳を超えるというのに、20歳そこそこの恋人が何人もいる。愛しているわけではない。恋をしているだけなのだ。だから、いやになればいつでも去ってよい。
 傲岸不遜、世界はすべて角川中心にまわっている。何しろ神なのだから。ここまで、自分を言い切る人間はいない。
 倒産寸前で、社員の給料さえも遅配していた角川書店を、大出版社に生まれ変わらせた角川春樹。

 私が大学生のころ、確かに角川春樹は凄く、時代の先端を走っていた。

 その頃の文庫は、すべてペラペラのパラフィン紙に包まれていた。それを今のようなカバーに変えたのは角川春樹だった。

 また「読む、映像、音楽」をコラボして時代を創ったのも角川春樹が初めてだった。当時は映画は衰退していて、それはテレビの出現によるものというのが一般認識。だから、映画とテレビは相いれなかった。こんな時角川春樹は、映画を作り、その宣伝をテレビでばんばんやり、映画をヒットさせた。当然、その映画の原作は文庫にして売りまくった。

 最初は金がなかったから、アメリカ映画の原作を買ってきて売った。「ラブストーリー」「いちご白書」「ナタリーの朝」「雨に濡れた舗道」などニューシネマブームにのり、成功した。

 もう全ての人から忘れ去られていた横溝正史を再度掘り起こし、作品を映画化、文庫化してブームを起こした。金田一耕助の衣装しぐさは全て角川春樹が考え出した。森村誠一を発掘し売り出したのも角川春樹。

 たとえコカイン所持で刑務所にいれられても、ここまでやれば神であると威張っていても許さざるをえない。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 15:53 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT