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永六輔   「終わりのない旅」(中公文庫)

 永六輔が雑誌「旅」から依頼され、あちこちを旅する旅行記。

 この企画を知った、テレビマンユニオンのスタッフが、永さんの邪魔はしない、永さんが好きなように気ままな旅をしてくれればよいという条件で、旅を番組にして放映したい、それを永六輔がしぶしぶ了解して始まったのが、あの有名な旅番組「遠くへ行きたい」だ。

 だけど、永六輔が勝手にぶらぶらしているところを映像にしたって、少しも面白い番組にはならない。だから、結局はスタッフが干渉してきて、こういうところを撮る、その時に永さんはこうしてくれと要求をしだす。

 今、旅番組やグルメ番組は全盛、一見するといきなりその場所へ行って撮影しているように装うが、実際に映像を撮る前に、スタッフがでかけ、何をどういうアングルで撮り、出演者にはどんなことを喋ってもらうかシナリオをおおよそ作って、出演者、スタッフ打ち合わせの後、シナリオに沿って撮影をするのである。

 網走刑務所の前で、風呂敷包みを持たされてそちらから歩いてきてくださいと永が言われる。何で、雑誌の旅行記だけを書くのに、そんなことをせねばいけないのだと頭にくる。
 しかしディレクターに説得され受け入れる。

 ディレクターが「ハイ スタート!」と声をかかる。
 永が歩き出すと、スタッフがマイクを突き出して
 「おつとめご苦労さんでした。今一番会いたいのはどなたですか。」
いやがっていた永が調子に乗って答える
 「会いてぇやつは、ムショ暮らしよ。」

 この作品昭和47年の作品。

 隠岐の島に永六輔を含め5人で行ったとき、旅館の大将から、この中で一番偉い人はどなたですかと聞かれる。行きがかり上永六輔が一番、そして五番目まで順位がつけられる。

 夕食のとき、永には二の膳、三の膳と豪華な料理が提供される。しかし5番目の人にはお茶漬けだけだったそうだ。凄い封建社会。今はまさかこんなことはないだろう。

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| 古本読書日記 | 16:45 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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