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秦建日子    「アンフェアな月」(河出文庫)

 イラストレーターの冬美。生後3か月の娘を抱えている。世の中はおかしい。赤ちゃんを抱えているだけで、仕事をするのは大変だろうと、斟酌して、自分より能力のない他のイラストレーターに仕事を発注する。赤ちゃんを育てていることと、仕事は無関係。能力に従って仕事を依頼するべきだと冬美は考える。

 しかし、確かに赤ちゃんを育てながらの仕事は大変だ。ミルクをやり懸命に寝かしつけ、静かになったところで仕事をする。ところが寝かしつけたと思ったら10分もしないうちにまた大声でぐずる。本当に邪魔である。

 沢木はテレビ局の敏腕プロデューサーである。たまたま受診した病院で、癌にかかっており余命一年と宣告される。振り返ると、これぞ自分がやった仕事だと誇れる仕事が今までに無かった。最後に世間をわっといわせる番組を作りたい。それにはフィクションはだめだ。

 現実に起きている事件、あるいは無ければ起こしてそれをライブで追いかけ最後は泣かせるようなノンフィクションを創らねばと考える。

 こんな条件下で、冬美の赤ちゃんがちょっとしたすきに何処かへ拉致されるという事件が起きる。誘拐かと捜査が開始されるが、このシリーズでの名物女性刑事雪平夏見が何かおかしいと、捜査方針から少しズレて捜査を行う。

 そしてイラストレーター冬美の思いと敏腕プロデューサーの思いが交錯する瞬間が起きる。その交錯した瞬間を、かの刑事雪平夏見が事件捜査の中で突き止める。

 雪平夏見は秦のベストセラー小説「推理小説」で登場。テレビドラマで篠原涼子が演じている。

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