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綾辻行人    「鳴風荘事件」(講談社文庫)

 「殺人方程式」シリーズ第2作。

 主人公深雪は、高校生の頃、友達と埋めたタイムカプセルを掘り出しに、夫明日香井叶の代わりに本シリーズで名探偵として活躍する叶の兄、響とともに信州の当時の美術教師の別荘を訪れる。そこに、彼らをいれて、当時の仲間とその関係者、それに美術教師をいれ計7人が集合する。

 その夜、4階に泊まった美島夕海が殺される。殺された直後にたまたま地震があり、夕海の部屋に置かれていた赤ペンキの缶が倒れ、出入り口に赤ペンキが撒かれる。

 不思議なことが2つ。
 夕海の部屋から、ストッキングや下着がどこかに持ち去られている。加えて夕海の髪の毛が鋏で切断されそれも消えている。
 犯人はどうしてこの2つのことをやらねばならなかったのか。

 ここから響の推理が始まる。撒かれたペンキ。正常な足を持っている人なら、ここを飛び越えられ部屋から出られる。しかし、足の悪い人はペンキの上を歩かねばならない。それだと靴にペンキつき後で犯人として見つかってしまう。

 もし犯人が足の悪い人だとしたなら、ベランダから11m以上下へ降りねばならない。そのために、下着やストッキングをつなぎ合わせロープ替わりにした。しかし、それだけでは長さが不十分だったので髪の毛を切って更につなげた。犯人は脱出した後、たれさがった下着ロープに火をつけ燃やし証拠をなくした。

 ところが、当夜足がうまく使えない人が3人いたのだが、犯人に該当する人は一人もいない。とすると、正常な足を持った人が犯人になる。正常な人でも犯人になる条件の人がいる。
 
 ここで綾辻が持ちだしたのが、殆ど聞いたことがない病気「化学物質過敏症」を患っている人。
 この病気を患っている人は、化学物質が発する匂いに反応し、心臓の鼓動が激しくなり、とても立ってはいられなくなるそうだ。

 こういうトリックを素直に受け入れられないようでは、推理小説の良い読者にはなれないのだろうなと、思わず私はよくない読者だと思ってため息をつく。

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| 古本読書日記 | 16:37 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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