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綾辻行人    「フリークス」(光文社文庫)

 フリークスというのは同名の映画からきているが、奇形児のことを指す。

 作品には4人の奇形児が登場する。正確には5人だが、一人は女性の奇形児で、主人公のJMという科学者を「ころせ」という思念波を送るだけで、実際の物語には登場しない。

 一人は眼がひとつしかない。2人目は体が蛇のような鱗になっている。3人目は腕が3つある。4人目はせむし男のように背中がまるまっていて瘤が2つついている。

 この4人の奇形児は、JMが父親である。JMは奇形ではないが、ものすごい醜男で、世間から蔑まれていた。そこで、どこかで奇形児が生まれたという情報を掴むと、でかけていって養子に迎えた。それが4人の奇形児たちである。

 JMは自分の醜男ぶりを癒すため、自分の家の半地下の室に、奇形児の誰かを閉じ込め、そこで奇形児を痛めつけていた。その半地下の部屋は、出入り口は一つで入口、出口から鍵をしめられるようになっていて、その鍵はJMが持っていた。もし、その半地下から他に出入りしようとするなら、天井近くに窓を使うしかなかった。

 JMがその半地下で、奇形児の誰かに殺される。JMの体は切り刻まれ、あたりは血だらけだったのだが、どういうわけか出入り口の鍵だけは、きれいに洗浄され、石鹸の粉がついていた。

 この粉と、出入りが可能な窓が事件を解く鍵となっている。

 鍵は、JMが死ぬとき、犯人が出られないようにするため、飲み込んだのである。だから鍵には胃液がついていた。それで洗浄が必要となった。もうひとつの出入りが可能な窓からは体形的に出入りできず、鍵をつかって扉から出るしかなかった奇形児が犯人である。

 ホラーミステリーとしてはそれなりに面白かった。

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| 古本読書日記 | 16:19 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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