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又吉栄喜    「豚の報い」(文春文庫)

 沖縄県出身、同じ又吉でも「火花」の直樹よりだいぶ前に芥川賞をとった又吉栄喜の作品。

 沖縄浦添にあるスナック「月の丘」に突然豚が侵入してくる。スナックに勤めているママや和歌子、曜子が大騒ぎになる。そして和歌子が殆ど失神し、豚の魂がとりついたと信じてしまう。たまたま、スナックにいた、琉球大学で沖縄文化史を学んでいる正吉が、自分の故郷である真謝島に行けば厄落としができると言うので、3人は真謝島に彼女らの過去の過ち現在の悩みをすべて持って正吉と一緒に厄落としにでかける。

 偏見があるかもしれないが、まあ中年の女性の、お喋り、食欲、情欲それらを合わせた生命力の強靭さはすさまじい。この話は、正吉が主人公になっているが、完全に女性3人のすさまじさが軸になっている。

 民宿でだされたものは全て食い尽くし、飲み尽くす。男との不幸な経験。子供を堕した痛恨の悩み。もう、互いの過去、今の不幸のオープンのしあい。本当は悲しい気持ちなのだろうが、彼女たちの屈託の無い告白に、どこが悩みなのかわからない。

 殺したばかりの豚を食べて、腹を壊した3人。とにかく自分だけには正吉に寄り添ってもらおうとすりよる。

 点滴をしながら、失禁してしまったママの下着をとってあげ、きれいに正吉にふき取ってもらい、新しい下着はきかえさせてもらう、そのあっけらかんさにびっくりした。

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| 古本読書日記 | 16:15 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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