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吉村達也   「生きてるうちに、さよならを」(集英社文庫)

 物語を大きく動かすときのきっかけが、自然の流れからかい離していると、どうしてそんなことをせねばならないのかという疑問がこびりついてどうしても物語に入り込めない。

 この物語、主人公は倒産しかかっていた親父の会社を立て直し、一部上場の会社まで成長させた。50代も半ばになったとき妻から余命数か月の病に罹っていることを知らされる。

 それで社業に手がつかなくなる。しかも、この社長、その当時、若い愛人がいた。そして、愛人にずっと一緒にいてほしい。だけど、一緒になるのは妻が亡くなってから。と伝える。

 愛人は返事の言葉を濁す。そして、主人公はやはり妻が大事と思い愛人と手を切るつもりで、マンションを訪れたら、すでに愛人は別のアパートに引っ越しをすませていて、主人公が別れを言う前に、愛人に別れを宣言される。主人公は面子をつぶされたことが頭にきたのか、未練があったのかよくわからないが愛人に一緒にいてくれと哀願する。

 この気持ちをどう整理して、今後どう生きて行ったらいいのか、知り合いの人生相談アドバイザーに相談する。それから物語は大きなミステリーに発展する。

 しかし50半ばを過ぎた大会社の社長が、こんなことを、他人に相談するものだろうか。
 大ミステリーに発展する背景をもっと他の発想でできなかったものだろうか。

 もうひとつだなあと感じた作品であった。

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| 古本読書日記 | 18:36 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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