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綾辻行人    「眼球奇譚」(角川文庫)

 ホラー短編集。ホラーだがミステリーとしての論理も一貫している。

 表題作は、大学の研究室にいる主人公に倉橋実という男から「読んでください。夜中にひとりで」というメッセージ付きの「眼球奇譚」という小説が送られてくる。

 主人公は、父母はいなくて、施設にいたときに養子として今の家庭に引き取られ育てられた。養母は時々言う。「あなたは大切な子。神様がくれたのだ。」と。

 倉橋の小説では、絵を描くのが大好きだった茂と妻の間にできた子には眼がなかった。生まれた子は、産んだ母の記憶は殆どなく、あるのは2つの瞳だけ。物語には、母が自分の眼球を抉り出し、子供に食べさせる場面が、生まれた子の記憶として描かれている。

 いろんなホラーの場面が繰り返し登場するが、結局は母の眼球を抉り出し生んだ子に植えつけ、目の見える子にしたのが真相。
 その結果目が見える子になったのが、手紙をもらった主人公であることを主人公が知るという物語。

 全編ホラー満載でグロテスクな部分はあるにはあるが、きちんと推理小説として成り立っていて、読後感も悪くない。

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