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今野敏    「隠蔽捜査」(新潮文庫)

 この作品の前に「初陣」を読んだ。「初陣」では現場主義の伊丹の視点から、原理原則主義の竜崎の在りようを描く。この作品では原理原則主義の竜崎の視点から現場主義の伊丹を描く。

 印象が強く残ったのは、竜崎が、東大至上主義で、東大以外は大学では無いという信念をもっていることだ。この作品でも息子は東大を落ちたが、有名私大には合格した。しかし私大には行かせず、東大受験を目指し浪人させている。

 その竜崎が息子に言う。
「いいか、東大には日本の最高の技術と英知が集中している。東大にはいることだけで、できることが格段に増えるんだ。それを利用しない手はない。おまえの人生はおまえのものだと言った。ならば、その人生のためにあらゆるものを利用しないと損じゃないか。利用するなら最高なものを利用したほうがいい。東大はそのための一つの条件にすぎない。だが、その条件すらクリアできないで、人生、好きに生きたいなどと言っているのは、所詮、負け惜しみに過ぎないじゃないか。」

 竜崎は、優れたスポーツ選手などは天性に恵まれたりしないとなれないが、勉強は別だと考えている。自分の強い気持ち次第で、勉強に邁進すれば、成績は良くなり、東大も合格できると考えている。私にはとてもそうは思えないが・・・・。

 彼は国を守り、国を動かしているという自信がある。そして警察の仕事とは絶対に言わず、警察の役割、自らの役割と言う。

 すごい自負心である。まさに東大のなせるわざである。

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| 古本読書日記 | 18:29 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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