FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ジェームス三木     「翼をください」(アニメージュ文庫)

 高校入試で公立高校受験は日程が統一されている。だから公立高校受験に失敗すると、私立の「~学園」なる高校に行かざるを得ない。人間は平等で、通う高校により差別などはあってはならない。それは理屈ではわかるが、現実はそうはゆかない。

 この物語、たった200mの距離に超優秀進学校の花房高等学校と、ダメ学校である「花房学園」があり、通学も同じ道を通って学校へ行く。左側と右側に通りは分かれて2つの高校の生徒が交わることは全くない。進学校には制服はなく自由。それにくらべ「花房学園」はブレザーに臙脂のネクタイ。一目でどこの学校の生徒かわかる。

 「花房学園」の生徒は、はなから勉強をやろうなんて生徒は殆どいない。問題を起こしたり、勉強通学がいやになり中途退学者がわんさかいる。

 街では、学園の制服をきている子をみるだけで、あれはダメな子と烙印を押す。もう学園にはいったというだけで、人生の展望は全く閉ざされる。

 この物語は、こんな学園だって、通っている生徒は、普通に頑張っているし、血も通っている普通の10代の若者なのだということを文化祭で訴えようとするところから始まる。

 街全体だけでなく、校長や先生まで、学園の生徒はダメ生徒と思っているから、実現には非常な困難が次々現れる。

 それらを克服してパフォーマンスは成功する。感動的なフィナーレを迎えるが、それで街の差別意識は変わったかというとそうにはならない。でも、生徒たちの卑屈、いじけの気持ちだけは無くなった。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 20:41 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT