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星野博美   「島へ免許を取りに行く」(集英社文庫)

 私達は人間関係で知らず知らずに重視していることは、相手の中にズケズケはいらないこと、だから相手も自分の中にズケズケ入ってきてほしくないと思って関係を成り立たせている。

 星野さんは、この作品を読んでいると、思ったことはあけっぴろげで喋る、とにかく結構煩いタイプのように思える。

 きっとこの作品を書いたころは、そのあけっぴろげな性格が災いして、大事だと思っていた友達に絶縁されて落ち込んでいたのだろう。ただ星野さんは、過去を悔いても仕方がない、前を向いて自分を変えようと思う。

 そこで、自動車免許をとると決心。自分を変えるのだから、全く今までの生活と異なった環境、そして誰も知っている人がいないところに自分を置こうと思い、五島列島で免許取得合宿に参加する。

 そこでも、東京での痛手も忘れて、結構思いのまま発言する。学科の授業中でも、疑問が浮かぶと、あれやこれやと先生を質問攻めする。きっと先生も他の生徒もみんな辟易していい加減にしてくれと思っていると思うのだがそこへの気付きが無い。教習も仮免運転時もああだこうだととにかく煩い。

 この積極的な性格が色んな行動を誘い出し、結果、五島の素晴らしいところや温かい人々を発見遭遇する。一方で小さな町の住まいづらさ、窮屈さも知る。

 星野さんの生き方、性格は変わらないだろうから、これからもどんと落ち込むこともあるだろう。そのたびに、今を克服するために、突拍子もない発想と行動をするだろう。そこが星野さんの人生に素晴らしい違った色が加わることは間違いない。

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| 古本読書日記 | 19:19 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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