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山田風太郎    「甲賀忍法帖」(角川文庫)

 家康は3代将軍を秀忠の息子2人、竹千代にするか国千代にするかで迷っていた。人望もあり聡明だったのは国千代。無口で出来の悪いのが竹千代。

 ここから山田風太郎独特の話が始まる。家康が服部半蔵と相談。伊賀、甲賀からそれぞれ10人ずつの忍者をださせ対決させ、伊賀が勝ったら竹千代、甲賀が勝ったら国千代にすることにした。

 そして壮絶な殺し合いが始まる。甲賀、伊賀は反目しあい、ともに婚姻で交わることはしない。忍者の素材は、近親婚姻により、人間とは思えない奇形や特殊な能力を備えた人間により創られている。

 だからものすごい術や奇形な人間が現れる。ここに山田風太郎のあふれ出る想像、妄想が作品のなかで暴れる。

 人間とは思えない速さで走る忍者。それは、なんと4つ足になって走る。当然道などは通らず、森、山、崖を最短距離で走りきる。

 忍者というのは私達の想像では、口に何かねばねばした糸や武器や火などを入れておいて吐き出して攻撃するのが常套手段。もちろん、この作品にもそんな忍者が登場するが、山田の妄想は全く逆。空気を強烈な吸引力をもって吸い込み、真空状態をつくる。その真空状態のなかに敵をいれ窒息させる。すごい発想である。

 更に人間の体、60%以上は水分。なめくじのように、塩を塗り込むと、体が液体化して小さくなり、小さな隙間さえあれば、どこへでも侵入する。

 まあ、こんな術が縦横無尽に展開される。そして、殺し殺され、最後に伊賀朧と甲賀源之介が残る。この2人ロミオとジュリエットのごとく愛し合っていて、添い遂げたい願望がある。

 その2人が安部川河原で最後の対決をする。ここがクライマックス。読者はどちらも勝たせて2人を結婚させたいと願うわけだが。

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| 古本読書日記 | 21:54 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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