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綾辻行人   「時計館の殺人」(上)(講談社文庫)

 館シリーズ5作目で、大長編。館シリーズの頂点を極め、全日本推理作家協会賞大賞受賞作品。

 変わらず、中村青司が設計した奇妙な館が事件現場として登場し、名探偵推理作家島田潔がこの作品ではペンネーム鹿谷門実で事件の真相に迫る。

 時計館というから古今東西の古い時計(但し模倣品も含め)108個の人間の煩悩だけの数の時計が館には飾られている。何故だかしらないが館の天辺にある時計には針がない。

 その館で10年前に少女が死ぬ。これが事故死なのか、自殺か他殺かが物語では色んな場面でころころ変わる。この少女の不審死を契機にこの10年で7人、正確には彼女を含め8人が死んでいる。

 この館には、過去の霊が存在しているとする霊媒師光明寺美琴の導きで、ここで降霊会をし、それを取材しようと9人の男女が集まる。そこで、血を一杯浴びた服を残し、光明寺が失踪し、更に参加者のうち2人が殺される。ここまでが上巻。

 この作品がもちろんこれからどうなるかわからないが、気になるのは由希弥という少年。由希弥が存在しているように描かれているが、実際には上巻では登場していない。男の子のようにも書かれているが、本当に男の子なのかどうかぼやかしている。綾辻はとにかく叙述トリックを多用するので、この辺があやしいぞと思ってしまう。また、子供の本質は、純白というのは良いことのように思うが、裏を返せば残酷非情。ここらが事件の鍵になるのではと想像しながら下巻へと進む。

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| 古本読書日記 | 06:23 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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