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綾辻行人    「人形館の殺人」(講談社文庫)

 作品の出来栄えは首をかしげるが、個人的にこの物語は興味深かった。

 私の知り合いにこの物語の主人公のような人がいるから。その人はジキル氏とハイド氏のように全く異なった二重人格ではないし、この作品のように主人公が幼いときにやってしまった殺人にトラウマが残り、原因は解明されていないが、そのトラウマにより二重どころか三重人格まで持ってしまうということでもない。

 しかし、どうしてかわからないが、とにかく突然に人には言えないような奇異な行動をするのである。そして、恐ろしいことに全くその奇異な行動をしたという自覚、認識が全く無いのである。つまり覚えてないのである。

 まさか、この作品が描く事件のような大変なことをしでかすとは思わないが、それでも、かなり不安になった。

 推理小説としてのこの作品の仕掛け、結論は、安直であり水準は低い。事件に対する色んな推理は提示を提示しているにも関わらず、密室殺人ができたのは三重人格を持っていた主人公だけであるというのは、推理をあれこれ楽しみたい読者には、安直すぎる結論であり白けてしまう。

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| 古本読書日記 | 06:56 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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