FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

鈴木光司    「神々のプロムナード」(講談社文庫)

 この物語、きっと鈴木にテレビ番組ジャックを法律違反なしにやってみる、そのアイデアがあるとき閃いたのだろうと思う。そして、そのアイデアが素晴らしいと鈴木は一人悦にはいった。

 そのアイデアが鈴木が思うほど独創的かどうかはわからないが、何ともアイデアを描くまでの過程や、そのアイデアを実施する動機がいかにもありえないしシャビーである。

 突然深雪のもとから失踪した夫松岡を、深雪とともに探そうとする主人公村上。その村上には松岡を仕事の時間を捨ててまで探そうとするほど、松岡との結びつきがあるわけではない。だから、どうにも村上の行動に実感が伴わない。更に、深雪自体にも松岡を探しあて元の夫婦関係にもどりたいという切迫感、悲壮感もない。だから探索活動がだらけ、加えて、愛し合っているでもないのに、深雪と村上のラブシーンが多用されるため、白けることこの上ない。

 だいたい、失踪した動機が、松岡や、タレントとして成功している加納諒子が、北嶋という学生時代、仲間の中心だった男の姿をテレビ番組通じて知り、またあの輝いた青春にもどりるために失踪したというんだから、正直、怒りを覚えた。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| 古本読書日記 | 06:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT