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辺見庸    「眼の探索」 (角川文庫)

 会社を退職して、新聞と真面目につきあってみようと思い、従来から購読していた中日新聞に加え、朝日新聞と産経新聞を購読している。

 朝日は、大学入試にもでるコラムを持っていて、言葉を極め、言葉で語る姿勢を貫いていると刷り込まれていたが、意外と産経のほうが言葉を尽くし、朝日はスローガンや感情に訴え、扇情的な印象が今は非常に強い。

 辺見庸も、難しい言葉を多用していて偉そうなのだが、現実を分析し言葉を尽くし読者に伝える姿勢が乏しい。ひょっとすれば私のような馬鹿な読者には伝わらなくていいと思っているかもしれない。どことなく自己満足、自分の言葉に酔うナルシストに思える。

 「周辺事態」というのは造語だそうだが、それに噛み付く。文法でも意味でもこんな言葉は許されない。周辺事態という言葉で権力側は戦争をしたいということをすべてごまかす。周辺事態が今、今後どうなっていて、どうなるかを語ってほしい。言葉をとりだして、その瞬間に戦争に向っているというのは、知識人としての責任を果たしているとは思えない。

 しかし、辺見はベトナム、北京、エチオピア、カンボジア、紛争、戦争地帯や、私達が知らない世界をまたにかけ活躍してきた。
 辺見は言う。共同通信の花形記者だったとき、会社には会社独特の匂いがしていた。彼らしか通用しない言葉を持っていた。会社をやめたら、嗅覚がするどくなり、色んな香りを味わえるようになったと。

 そうか。私は会社人生も平凡だったし、会社を退職しても普通。だから、香りは会社でも会社をやめても変化は無かった。

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| 古本読書日記 | 06:26 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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