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橋本紡    「イルミネーション・キス」(双葉文庫)

橋本さんの作品はいつも感心する。高校生であっても、大学生であっても、新人社員、中堅社員であっても、どれも見事にその年代の等身大の人たちを登場させ、その年代、その年代に感じるだろう、めぐり合うだろう、気持ち、困難を鮮やかに、生き生きと描いてみせる。

 文章はこれ以上ないほど平易。そこには、修飾や比喩は一切というくらい無く、誇張も何もない。しいていえば、会話が他の作家作品より多めかと感じるくらい。

 それから、この作品集で感心したのは、辛い、悲しい場面も少なからずあるのだが、泣くという場面が一切ないこと。泣くを連発する作家は安直で、言葉や深く考える思考が欠けているからすぐ登場人物を泣かす。
 人生をふりかえるとき、泣きたいときはいくつもあった。でも、泣いても解決しない。ぐっと涙をこらえて一歩ふみだし頑張ろうと思わなくっちゃ。

 本のタイトルになっている作品の西野さんと伊藤君の間に起こる出来事と、それからの2人の愛を作ってゆく過程が印象的。同じ年頃だった時の自分と重なり、恋が成就するよう懸命に読みながら応援していた。

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| 古本読書日記 | 08:57 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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