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明野照葉   「降臨」(光文社文庫)

家族のあるべき姿は、家族の誰もが、家族の誰かに寄りかかっているようになっている姿だと思う。だいたいは、この作品のように、お母さんによりかかる。

お母さんは、口うるさい。朝から、起きろ、早く支度しろ。朝ごはん食べて。弁当持ったか。次から次へと速射砲のごとく指示、命令が続く。お母さんは、その上バイトもして家計を助けている。夕食も手を抜かない。掃除は隅から隅までする。ネクタイもシャツもブラウスもスカートもいつもアイロンがかけられ収納されている。

 こんなお母さんが一旦くずれると、当然家庭も大変。でも、最初はみんなオロオロするが、
それぞれ役割ができ、お母さんのレベルまではゆかないが、何とかお母さんぬきの生活の形ができるあがる。
 お母さんはよい休息がとれ、役割が決まる家族になって、以前より体も心も楽になる。

でも、そうはいかない。やはり、復活すると、また口やかましくなり、何でも完璧にこなそうとする。

 こんな完璧お母さん。年老いて、旦那が亡くなり、子供も巣立ち、一人ぼっちになると、自分が中心で切りまわしていたと思っていた家族に自分も寄りかかっていたことを知る。そして、ちょっぴり落ち込む。

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| 古本読書日記 | 06:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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