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村松友視   「帝国ホテルの不思議」(文春文庫)

帝国ホテルでは常時1000人の人が働いている。これは凄い大人数だ。900室もあるからかもしれない。
私は過去3回帝国ホテルの入り口をくぐった。宿泊と、ランデブーバーラウンジでのジュース、それに甥っ子の結婚式。

 宿泊は確か素泊まりで3万円以上とられた。夜遅くまで知り合いと飲み歩き、ホテルに帰ったのが午前2時。何のための宿泊かわからなかった。ランデブーバーラウンジは一度は帝国ホテルの喫茶室を経験したくて一人でふらっとはいってみた。この本ではお客様に落ち着きを与えるように最善の気を使うと書かれているが、場違いなところに入ったとの気後れが先行してとても落ち着いた味わいはできなかった。甥っ子の結婚式での披露宴は、酔った若者達の大騒ぎ宴会に変わり式場が街の居酒屋になってしまった。
 いずれの経験も、この作品に描かれているような雰囲気を味わえる状態では無かった。
村松の大袈裟に脚色された文章を読んでもとても身近にならない。正直ほかのシティホテルと違わない思い出しか残っていない。

 ただオールドインペリアルバーの描写だけは違った。ここには、今どきめずらしい白黒テレビがある。面白いのだがそのテレビで見られるのは大相撲だけだそうだ。そこに、必ず現れる中折れ帽を頂いた老人。ステッキをついてやってくるのだが、そのステッキがゴルフのパターというのも素敵だ。ああ、ここには確かに帝国ホテルがあると思った。

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