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金原ひとみ  「マリアージュ・マリアージュ」(新潮文庫)

妻が突然2歳の都子をおいたまま、家を出ていってしまう。いつだか、映画でみたような状態。都子は何をやっても「ママ」と騒ぐ。着る服がきにいらない。靴はいやだとか。主人公は都子をベビーカーに乗せて保育園に連れて行って、その後会社に行かねばならない。
 もう、どうしようもないくらいイライラする。それが都子に伝わるのか、シクシクが突然大きなわめきに変わる。保育園では、他の子のお母さんに変な目でみられる(ような気がする。)「嫁さんが体を壊して、実家に帰っている」と聞かれれば嘘をつく。
 会社は、上司に無理を言って、19時には家に帰るようにしている。19時までに都子を保育園に引取りに行かねばならない。帰れば帰ったで、「ママでなきゃあ いや」の大泣き、風呂へいれたり、食べないご飯をおしこんだり、替えたことないおしめをかえたり。

 泣きたくなる毎日。妻の日々の大変さを身をもって感じる。それでも、少しすれば戻ってくるのではないかと確信のない期待。これがこれからずっと毎日続くなんて思うと死にたくなるから。悪戦苦闘。
どうにもならないような日々を送っていたある日、保育園に都子を引き取りに行くと、先ほどお母さんがきて引取りましたと。

 それで、急いで「良かった」と思って、アパートに帰る。ところが自宅は真っ暗。扉をあけ電気をつけると、テーブルの上に紙切れ。「都子は引き取ります」と。

 一瞬あの都子とも別れ、妻とも別れ自由になったと晴れ晴れとする。しかし、誰もいなくなった部屋を眺め、がっくりと肩を落とす。

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