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長嶋有   「電化文学列伝」(講談社文庫)

作家というのは、他の作家の作品のどんなところに着目し、素晴らしいと評価するのだろう。このエッセイでは、小説の中で家電製品の使用状況、状態をどう表現しているかを紹介しながら、その表現のすばらしさを説明している。

 なるほどと思った2つを紹介。
 まずは尾辻克彦の「肌ざわり」からテレビの登場する場面。
テレビ番組はみていないが、テレビが漫然とついているときがある。その画面で蝶々が舞う。
  「変な蝶々」
  「猫みたいだね」
  「いやだぁ 猫なんて」
  「テレビを掃除しているみたいだね。バタバタ埃を掃いている。」
  「テレビがお化粧しているみたいだわ」
  「そう、お化粧」
  「変なかんじ これ女のひとみたい」
テレビが本当に生きている。見事な表現だと思う。

家電製品を買って家に持ち帰ったり、届けられる。それは家に新しい息吹と変化を持ち込むことになる。
 よしもとばなな 「キッチン」より
 「今から置きに行くの!聞いてよ。ジューサー買っちゃたぁ」
 ・・・・
 「だから置きに来たの。先に使ってもいいのよ」
 ・・・・
 てきぱき開かれた包みから、何でもジュースにしてしまいそうな、見事なジューサーがでてきた。
家電製品が新しくやってきた高揚感が本当にわきたっている感じがでている。

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| 古本読書日記 | 10:39 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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