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白河三兔   「ケシゴムは嘘を消せない」(講談社文庫)

 尊敬する書評家北上次郎がえらく力をこめて面白いと推薦していたので手に取ってみた。
 面白いし、作者の意図も十分に伝わってくる。
 プラシーボ効果というのがある。やかんにお茶をちんちんに沸かす。その音が聞こえる。こんな状態で目隠しされた人に水をかけると、熱いといって逃げる。見えないものを心というか脳が想像してしまうのだ。
 姿形は見えても、心までは見えない。だから、人間は相手の心を色々と想像する。良くも悪くも、見えないことは不安ではあるが、想像をすることはとても面白い。

 逆に姿かたちがみえない透明人間が現れ、その心だけが見えたら対人関係はどうなるのだろう。
 そんなことを思いながら、この作品を読むと、実に味わい深くなる。

 それにしても、丸の内から牛のオブジェ70匹が消失したり、それが一夜に復活したり、透明人間が妊娠するが、お腹の子が見えたり、実に発想が面白く、読んでいて楽しい。

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| 古本読書日記 | 11:06 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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