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大沢在昌    「新宿鮫X 絆回廊」(光文社)

新宿鮫シリーズは12作ある。この作品は10作目。一作目が面白いが、もっと面白いのがこの十作目と、書評家北上次郎がいうので、中をとばして一気に十作目を読んでみた。
 北上の評価するように、この十作目は面白かった。

しかし、吃驚したのは、主人公「新宿鮫」こと鮫島刑事が唯一警察組織の中で自分の理解者であり、鮫島が組織内や捜査中に逆境にさらされると、陰日向で支えた桃井課長が殺され死んでしまうことである。更に、刑事である前に人間であるという鮫島が、その人間としての存在の証になっていた恋人でロックシンガーの晶が、覚せい剤事件に巻き込まれ、2人が別離せざるを得なくなる。とんでもない衝撃である。
 これで11作、12作はどんな話を大沢は用意したのだろう。

それにしても面白く、興奮したのは、鮫島を殺そうとしている中国人の永昌、鮫島、鮫島の上司桃井を殺そうと22年間服役後出所してきた樫原(実は樫原は永昌の父親)、樫原をずっと恋していたノンケ(ホモ)の笠置が、運命の偶然に導かれ、笠置のゲイバー「松毬」に集結してくるところの過程の描写が見事で、4人が集合して一体どうなるのだろうと心臓がパクパクしながら、興奮して結末を迎えた。結末ももちろん凄かったが、本当に結末に至るまでの恐怖の盛り上げ方の凄さは尋常ではない。

 北上次郎が傑作ということがよくわかった。

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| 古本読書日記 | 11:52 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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