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長野まゆみ   「新学期」(河出文庫)

学生時代、新学期は何度迎えるだろう。高校までの12年間は、三学期まであるから36回。大学は前期、後期だから8回。44回の新学期を私たちは普通経験している。
 新しい学期は、長期の休暇の後にやってくる。春、夏、冬休みの後だ。新しい学期が始まる日は、普通の日と違いやはりフレッシュで特別だ。そして新学期によくやってくるのが転校生。たった一人迎えるだけなのに、皆少し興奮してクラスの雰囲気が変わる。
 まだ恋が始まる前の中学生のころは、異性ではなく同性のクラスメイトに淡い恋情を覚える。少しの嫉妬や、夢見心地が生まれる。そこに、よく転校生が絡まる。
 友達より少し熱い心を傾けている大事な人が病気がちだと、尚のこと物語は鮮やかになる。

椋(名前)が病弱な密(名前)が病気療養のため遠くの療養所に向かう。雪降る駅での長野の描写が素晴らしい。

 「椋は、いきなり密になぐりかかろうとして、そのまま抱きしめた。ふりあげた腕をそのまま密の肩にまわし、きつくつかんでいる。」

 こういう場面は少年同士しかありえない。

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| 古本読書日記 | 11:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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