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誉田哲也    「幸せの条件」(中公文庫)

誉田の新たなる境地、農業をベースにしたお仕事小説。
物語もそれなりに面白いが、私が昔から疑問と怒りをもっていたことを、この物語で「あぐもぐ」という農業法人を経営している茂樹という社長が言っているので紹介したい。

 「今まで話は、実はすべてカロリーベースの話だ。ごく簡単に言うと、国内に流通したカロリーのうち、消費されたものの何割が国産だったのか、というのを示すのが食料自給率だ。よって、カロリーの低い野菜はほとんど、この食料自給率にはカウントされない。
 野菜だって量を食べれば、腹はいっぱいになる。栄養だってとれる。
 ・・・・・
 野菜は長らく食料自給率から無視されているわけだ。
 さらに言うと、日本の国内農業生産額はおよそ八兆円ある。これは一位中国、二位アメリカ、三位インド、四位のブラジルに次いで世界第五位である。
 アメリカの国内生産額が約十七兆円。日本の生産額はその四十七%ということになるが、そもそも日本の人口はアメリカの四割しかいない。つまり、四割の人口で四七%の農業生産額をたたきだしているわけだ。人口比率でいったらアメリカ以上といっていい。どうだ
 大した農業大国だと思わないか。しかも国土はアメリカの二十五分の一だ。」

カロリー計算での食料自給率産出は、肉や乳製品などの輸入が多くてカロリーが高い製品で輸入量を高くしようと意図するためにやっている。即ち、日本の農業の危機を声高に叫び、補助金や予算をたくさん分捕ろうとするためのまやかしなのである。
まず、何よりも日本は農業大国であることを認識すべき。さらに、食料廃棄量を減らせば日本では、一〇〇%国内生産品で食料がまかなえるととなえる学者もいる。

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