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山本幸久   「シングルベル」(朝日文庫)

世の中の変化は速い。その変化と一緒に動く人もいれば、変化に追随せず、全く動かず自分の価値観を固定している人もいる。山本は動かない一人である。
 山本の価値、考えが世の中と合っているか、ズレがほんの少しだったときは、彼の紡ぎだす物語は面白いのだが、ズレが大きくなると突然つまらなくなる。

 私が会社を定年退職する前、働いていた部門に女性が4人いた。40代1人に50代3人。誰も結婚していなかった。しかし、彼女たちは強く明るかった。仕事もよくできたが、有休もきちんと取得、年に数回海外へ旅していた。趣味も追及していたし、映画も本も楽しんでいた。
 私の家の周りには、独身の男性がたくさんいる。生活の実態はよくわからないが、独身仲間でよく飲み歩いている。それなりに自由を謳歌している。
 どんどん今は、結婚のプライオリティが人生の中で低くなっている。

山本のこの作品は、結婚は人生では当たり前にするものという価値観が前提で、なかなか結婚しない、できない人を結婚させるための策略を描く。そこが今とずれている。
 物語がセピア色を帯びすぎている。

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| 古本読書日記 | 11:15 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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