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古川日出男  「ハル ハル ハル」(河出文庫)

人類史上最大の発見、発明は数字である。数字があり、歴史は進化、科学も進歩し、文明社会ができあがった。
 しかし一方数字により、人間の生活、行動は不自由になった。何でもかんでも数字で評価、表現する。時間が生まれ、距離が生まれ、数量が生まれた。結果、我々は常に数字にしばられ、数字においつめられ、数字に管理される生活を余儀なくされるようになった。
 この物語は、東京に住んでいる3人、親に捨てられて行き場をなくした少年、家出少女、それにリストラにあい社会から転落してしまいそうな中年のタクシー運転手が、現代の束縛の根源である数字から逃れるため、日本の東の果て犬吠埼をめざしてひた走るロードノベルである。
 犬吠埼まで、数ある掟がカウントダウンで無くなってゆく。距離が減少し無くなってゆく。廃材場で拾ったピストルの弾丸数が無くなってゆく。そして犬吠埼にてカウントダウンは終わり、数字の束縛から解放される。かに思える。
 だけど、本当に解放されたかはこの作品ではわからず、物語はまだその先へ続くというところで作品は終了している。

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| 古本読書日記 | 12:18 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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