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貫井徳郎    「ミハスの落日」(新潮文庫)

常識が勝ち視野が曇ってしまうことがある。ロリータと言えば、変質的男が小さい女の子を溺愛することと思いこむ。この前大阪柏原殺人事件で、変質者は必ずしも女の子に溺愛感情を抱くのではなく、少年に異常愛を感ずることも有りなのだと改めて思い起こさせた。
 この作品に登場するオルガスにはおさないころいつも一緒に遊んでいたアリーザという女の子がいた。恋心をお互いに持っていた。アリーザが両親と一緒に別の所に引っ越すことで、二人の間は遠のいた。
 この2人が、二十歳をすぎたころ偶然にバルセロナで出会う。そこで幼いころの話題で盛り上がる。思い出の中に、いつもお菓子をくれたパコという男が密室で殺された事件があった。実はオルガスには殺人はアリーザがやったのではという強い確信があった。
 だから、いやがるアリーザを無視してぐいぐい追及をした。そして、やはり殺したのはアリーザであったことを知る。そして、アリーザは完全にオルガスの視界から消える。
 ところが、その後オルガスは、実は変質者パコは、オルガスをおびき出し自分の部屋でいたずらをしようとしていたこと、そしてそのいたずらパコを殺すことによって阻止しようとアリーザがしたことを知る。
 オルガスは実業家となり、スペイン薬品業界ではスペイン最大の会社をつくり大成功をおさめたが、彼の人生はアリーザの真実を知ったときすでに無くなっていた。

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| 古本読書日記 | 14:44 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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