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秦建日子    「インシデント」(講談社文庫)

この作品で知ったが、医療コーディネーターという職業がある。しかも、医療コーディネーターは試験を受け認定される資格でもある。患者と医師で、ともすれば利害が相反する場合、主に患者利益にたって調整する職業だそうだ。
 概念はなんとなくわかるが、実際どのような場面でコーディネーターの機能が果たされるのかよくわからない。コーディネーターが職業として成り立つには、医療相談が患者からあり、それを医者や病院に取次ぎ、患者側にわかりやすく、患者の利益にたった回答を得、それにより患者サイドより報酬を得るということが条件になる。
 これは、職業として成り立たせることは容易でないように思える。愚痴や、医療行為に対する疑問を患者から聞いて、病院側に伝えて病院側の改善がみられても、それで患者に利益があったと、患者がお金を払うということが場面として浮かばない。

この作品はこの医療コーディネーターを扱っている。理想には燃えるが、報酬には結びつかない、職業として成り立たせるのが難しい現実を物語にしている。
その難しさを少しでも克服して、コーディネーターの役割を社会に認知してもらうため、とんでもない策略を主人公であるコーディネーターが実施する。
 その策略、医療現場では結構あるのではと思わせる。何しろ、医療は一旦、医者に身柄を預けたら、何をされてもわからず闇がでかい。

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| 古本読書日記 | 15:12 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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