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乃南アサ  「ニサッタ、ニサッタ」(上)(講談社文庫)

今は、高卒であれ大卒であれ、普通に卒業すれば、どこかの会社や組織に就職はできる。
そこで、面白くない、俺の思っていた人生と違う、上司が気に食わない、職場に気にいらないやつがいる、入った会社がとんでもないブラック企業だった、入った会社が倒産したなどで、会社を辞めてしまう人がいる。そこからが大変。30%程度は、何とか新しい会社をみつけ社員と採用される。しかし、一旦会社をやめると、契約、派遣、バイトしかない現実にぶつかる。待遇、給料に不満が残るから、職場を辞めるハードルがぐっと低くなる。契約、バイトを転々、いつまでたってもその境遇から抜けられなくなる。
 職と職の間をつなぐのが大変になる。そうなるとパチンコなど賭け事で凌ごうとする。
これが上手くいくわけもなく、そうなるとサラ金から金を借り当座をしのぐ。次々、色んなサラ金から借り、その金を別のサラ金の債務利子にあてるようになる。そして完全に行き詰まる。
 この物語前篇、主人公は行き詰まった状態だったところで新聞販売店に拾われる。新聞配達店は借金の利子や借金そのものを当座肩代わり、それを給料から天引きすることで、駆け込んでくる主人公のような人たちをタコ部屋にいれ、ブラック企業の上をいく過重労働を強制、安賃金でこき使う。
 犬の散歩をするとき、新聞販売店の前を通る。皆、元気で明るく仕事をしているように見えるが、こんな作品を読むと、今日から見る眼が違ってきそうで怖い。

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| 古本読書日記 | 15:39 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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