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中上健次   「化粧」(講談社文芸文庫)

私は信州の山村に生まれ育った。山村といっても、住居がある集落には国道も通っているし、雑貨屋のような店も2軒あった。村は集落がある面積の数百倍も山や森があった。その山森を開拓して創られた田畑があった。だから集落は村全体の、爪の先くらいの広さだった。
 もちろん暮らしがあり、人間が生きている集落に物語があったことには間違いはないが、いつも夢をみたり、妄想をかきたてるのは、人家のない森や山だった。神社は集落にもあったが本体は山の中、人里離れたところにあった。
 遭難、神隠し、首つり、心中、大けが、妖怪やまんばの出現は、みんな山の中でのこと。 集落は村の入口でもあるが、こうした物語がうまれる入口でもあった。
この物語に作者と思われる大男がでてくる。どれほどの大男かとおもいきや、身長175CM,体重85KG。何だ、ただの肥満男じゃないかと思ってしまう。
 ところが、この肥満男がひとたび集落の入口から幽玄な熊野の山に足を踏み入れると、想像を絶するほどの大男に変貌する。

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| 古本読書日記 | 14:40 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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