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笹本稜平   「駐在刑事」(講談社文庫)

最近のミステリーは、トリックに目新しいものが無くなったのか警察内部腐敗、陰湿な権力闘争や、人生の生き様などを描く作品か、とても現実にはありえない引田天功ばりの大がかりなトリックを前面におしだした作品の2極に完全に分離してしまっている。
 もう少し現実感のあるトリック、納得できる動機が融合した常識的な作品が欲しい。
その点では、この短編集はその分離した2点が融合した質の良い作品集となっている。
 夫が経営した会社が破産する。破産寸前に夫は亡くなる。破産申請され破産が宣告されるまで、およそ一年が必要となる。
 ところが、購入したことを忘れていた宝くじ。破産申請してから半年後に3億円があたっていたことを妻が知る。今それを換金すると、破産が認可されずに債権者にむしりとられる。
 宝くじの換金有効期限は一年。そこで、親友に換金を依頼して、破産が認可されるまで持っていてほしいと依頼する。3億円という生涯かけても手にすることができないお金を親友が手をつけずに持っているだけというのは難しい。ここで、犯罪が起きる。
 単純だけど面白い発想を笹本はトリックとして使っている。

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