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五十嵐貴久  「2005年のロケットボーイズ」(双葉文庫)

高校野球千葉県大会に出場した文理開成高校には、部員は高橋君一人しかいなかった。高橋君は千葉県予選にでたくて、臨時補強部員を懸命に募る。高橋君の情熱と人の良さもあり、ポツポツと人が集まり始め何とか9人になり、大会に出場。当然こんなにわかチームが勝負になるわけがなく、2回に15点とられて木端微塵にさせられた。
 冷静にみれば、全く意味も無く、無駄な挑戦である。それでも、無駄と思われることにどうして挑むのか。それが青春だから?そうではない。それが楽しいことだからである。
 この作品も、落ちこぼれ高校生が、キューブサットという人工衛星の設計に挑戦。挑戦理由に設計選手権で入賞すればお金がはいるからというのが少しあり、また見事に入賞した。入賞チームはその後、設計をもとに実機をつくり飛ばすトライアル大会に出場する。大会はテレビ放送があり、賞金も桁はずれに大きく、人工衛星開発は盛り上がる。しかし、大会では完全に失敗してしまう。そこから目標がなくなり、おちこぼれ高校生は揺れ動くが、でも開発の楽しさいという情熱に突き上げられ、開発が延々と続けられる。その「楽しい」は10年後に見事成功に至る。

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| 古本読書日記 | 15:57 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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