五十嵐貴久 「フェイク」(幻冬舎文庫)
五十嵐貴久 「フェイク」(幻冬舎文庫)
これはジェフリーアーチャーの大傑作「百万ドルを取り返せ」の発想をベースに創られた小説だと思う。
詐欺や謀略によって、どん底に突き落とされた主人公とその仲間が、叡智を結集してどん底に突き落とした詐欺師を逆にどん底につきおとし、莫大なお金をかっさらう。こういう小説の特徴は、とにかく楽しく軽くで、重く暗くなってはいけない。騙し合いの手口の鮮やかさを競い合うわけだから。
前半のカンニングの手口とその場面が実に面白く楽しい。それに比べ後半の詐欺師をうちのめすポーカーの場面は、ポーカー賭博が一般的でなく、賭博場も豪華すぎ、特殊な情景ばかりで、なじめなかった。前半のカンニング場面が楽しく秀逸だっただけに、後半ももっと一般的な手口で詐欺師を突き落としてほしかった。
この作品を読んで小説の執筆は五十嵐がしているだろうとは思うが、ストーリーやテーマについては周りにチームがあって、そこからの議論により出来上がっているのではと少し思った。
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詐欺や謀略によって、どん底に突き落とされた主人公とその仲間が、叡智を結集してどん底に突き落とした詐欺師を逆にどん底につきおとし、莫大なお金をかっさらう。こういう小説の特徴は、とにかく楽しく軽くで、重く暗くなってはいけない。騙し合いの手口の鮮やかさを競い合うわけだから。
前半のカンニングの手口とその場面が実に面白く楽しい。それに比べ後半の詐欺師をうちのめすポーカーの場面は、ポーカー賭博が一般的でなく、賭博場も豪華すぎ、特殊な情景ばかりで、なじめなかった。前半のカンニング場面が楽しく秀逸だっただけに、後半ももっと一般的な手口で詐欺師を突き落としてほしかった。
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| 古本読書日記 | 18:18 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑