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青山七恵   「やさしいため息」(河出文庫)

青山七恵   「やさしいため息」(河出文庫)
主人公は、4年間音信不通の弟に通勤電車のなかで偶然であう。そして、弟が主人公の住むアパートに居つく。
 この弟風太が変わっていて、いつもアパートに帰ってきた主人公にその日の一日何をしたのかを聞く。そしてそれを簡単な文にして毎日ノートにメモする。主人公は毎日同じような日を繰り返しているということ感じている。そして、弟のノートを読み、その変わり映えの無さを再確認させられ深いため息をつく。
 自分ほどつまらない生活を送っている女性はいないと思っているので、他人と会話しても話すことが何もないと強く思い込んでいる。だから、誰と話しても会話にならず、会話後の後悔の繰り返しにいやけがさし、人との付き合いを避けている。
 弟の友だち緑君に少し気が引かれデートをする。しかし全く会話が弾まない。面白いのは緑君が亀を飼っていて、それを見たいということで、緑君の家を訪ね、そのとき、亀を見ているのだが、全くかわいいとか面白いとか、亀についての会話をする場面がでてこない。
 主人公の勤める会社は人材派遣会社。だから、毎日人材登録にいろんな人が訪れる。普通そんな会社にいると、さっき来たひとは変だったとか面白かったとか話題にはことかかず、
いっぱい同僚や会社の人と話すことはあるはずなのに。

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| 古本読書日記 | 15:03 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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