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朱川湊人  「都市伝説 セピア」(創元推理文庫)

朱川湊人  「都市伝説 セピア」(創元推理文庫)
朱川の処女作短編集。
コスプレの趣味が無いので、それがどういうことか全く知らなかった。コスプレは、ただ憧れている者の着ているコスチュームを着て楽しむことでは無いのだ。そのコスチュームをして対象の者になりきるのではなく、今の自分を脱出してその者になってしまうのだ。
 それが、一時期流行った都市伝説とそれを急激に拡散できるネットの世界とを結び付けできあがった作品が、オール読物推理小説新人賞を獲得し、朱川を世に飛び立たせた。この本に収録されている「フクロウ男」である。
 最初は遊びのつもりで主人公が、体は人間だが顔はフクロウである「フクロウ男」が出現したとネットに書き込む。そんな男はいないのだから、反応は皆無。しかし、ハンドルネームをかえすこしずつ具体的に話をこしらえてネットに書き込む。例えばフクロウ男が「ホウ ホウ ホウ」と鳴くと、「ホウ、ホウ、ホウ」とかえさないととんでもない被害を受ける。最悪なのはフクロウの天敵であるネズミの鳴き声「チュウ チュウ チュウ」と答えると、即座に殺されるなどと。
 すると、やっぱし現れる。「フクロウ男をみたことがある」という奴が。そうするとネットだけでは飽き足らなくなり、コスチュームを着て主人公はあちこちにでかける。そして、成りきりはどんどん嵩じる。最後は「チュウチュウチュウ」とふざけて答えた女の子を殺してしまう。でも、それはフクロウ男が殺したのであって、自分が殺したのではないと犯人は思う。

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| 古本読書日記 | 18:09 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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