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小川洋子 「最果てアーケード」

爺やの感想はこちら

いい短編集です。
どこの時代なのか(なんとなく古そう)、東京なのか地方なのか、主人公が生身なのか幻なのか、わからないまま話が進む。
小川さんの本はけっこうそんな感じですがね。
バレーシューズを駅のベンチに落とす少女とか、マニアックな漢字ばかり使うタイプ事務所とか、手足を忘れる病気とか、耳の中にあるばねを取り出すとか、なんともへんてこりん。
図書館で貸し出し用のプラスチックカードを作るという、「現実」の「こちらの世界」に接するような場面が現れ、図書館の司書が主人公に電話してもつながらなかったということが明らかにされると、なんだかヒヤッとしてしまう。
切り離された場所で、彼らのささやかな生活が営まれているという印象。

爺やが気に入っていた「百科辞典少女」は、死んだ娘のために(遺志をついで?)父親が百科事典を書き写す話です。Rちゃんが主人公相手にネタバレするくだりはおもしろかったです。
私は、どれかひとつ選ぶなら「輪っか屋」ですね。死を持ち出してしんみりさせる話は苦手なので。

| 日記 | 22:34 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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