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恋愛小説アンソロジー「ただならぬ午睡」 江國香織編

8編入っています。

吉行淳之介「謎」
恋愛小説なのかどうかわかりませんが、奇妙でなかなかおもしろいです。
そういえば、「味の素」が我が家の台所で使われている光景を見たことがない。あることはある・・・・・かな。
小道具としていいですね。

河野多恵子「朱験」
処女の肌につけると、洗っても落ちない色素。処女でなくなると、落ちる。
色素の材料をうまく謎に包んでいます。なんでしょうね。ムカデとかナメクジとかだろうか。

安西水丸「ホテル・ダンディライオン」
異国の地で日本人が金髪のカノジョを作るという話で、あんまり明るい雰囲気のものは読んだことがないような気がする。
なんともどんよりした話です。
私は、背泳ぎも平泳ぎもめちゃくちゃですが、クロールはできます。十年前はできました。海では泳げませんがね。

江國香織「十日間の死」
爺やが以前、彼女の本に感想を書いていました。
私も、このフランスを舞台にした恋に泣く女の子のおしゃれな話は、すごく遠いものに感じます。

佐藤正午「夏の情婦」
場面のつながりが、ちょっとわかりにくい話でした。
主人公が己の分析ばかりしているというか、斜めを向いているというか、恋愛小説っぽくはないですね。

村上龍「シャトーマルゴー」
「香りは音楽と違って映像を喚起することがほとんどなく、直接内臓に作用する。だからエロティックだ」とのことです。
脳の、記憶をつかさどる部分と嗅覚をつかさどる部分が近く、においが記憶を引き出すことがある~みたいな話は聞いたことがありますが、においをかいで具体的な映像を浮かべているかといわれると難しいですね。

平林たい子「私は生きる」
破滅のにおいがします。痛いです。
寝たきりの妻を捨てて夫が逃げたり、どっちかが死んでしまったり、そういう結末のほうがうれしかった。

チェーホフ「かわいい女」
B'zが「恋する女は簡単に好きな男の色に染まるというけれど」と歌いましたが、ここまで男に合わせ、しかもそれを幸福と感じることのできる女性は、なかなかいないんじゃないかなと。
そして、「母性愛を注ぐ相手のできることが一番幸せ」みたいな流れです。しかし、この話は変わった締め方ですね。ロシア流?

このアンソロジーシリーズですが、唯川恵さんが選んだものと、川上弘美さんが選んだものも、我が家にあります。
3冊のうち、川上さんのやつに入っている「花のお遍路」が一番印象的でした。

| 日記 | 22:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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