桂文珍 「文珍の学問のすすめ」(PHP文庫)
桂文珍 「文珍の学問のすすめ」(PHP文庫)
私の小さい頃はラジオもテレビも漫才、落語は寄席で演じた録音、録画番組だった。もちろん演出家がいて、何をどの順番でやるか決めていたとは思うが、原則は寄席の伝統を遵守して番組は構成されていた。
この文珍の講義のなかでも説明されているが、演目、出演する芸人にそれぞれの役割が割当られる。まずカブリ、これはお客を鷲掴みにする。お客の気分をつかむ。だから、少し派手で力のある演者がでる。次にシバリ。さらっと見せる芸。マジックとか音曲漫談、物まねなんかが配される。そしてモタレ。これが難しいのだが、最後のトリが盛り上がり引き立つような演目があり、そしてトリを迎える。それぞれの演者が、自らの役割を認識して、一つのストーリーが出来上がるように演じる。
この伝統的流れが、失敗することもあるが、聞き手にとっては実に心地よい。
今の演芸番組は、昔の起承転結の構成がなく、最初から最後まで、テンションをあげ続け、
大声と大袈裟な動作ばかりで、疲れるばかり。
緊張、弛緩、強い、弱い。速い、遅いが上手く組み合わされて芸も芸人も生きる。今のようではまさに芸人は育つことなく使い捨てになってしまう。
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この文珍の講義のなかでも説明されているが、演目、出演する芸人にそれぞれの役割が割当られる。まずカブリ、これはお客を鷲掴みにする。お客の気分をつかむ。だから、少し派手で力のある演者がでる。次にシバリ。さらっと見せる芸。マジックとか音曲漫談、物まねなんかが配される。そしてモタレ。これが難しいのだが、最後のトリが盛り上がり引き立つような演目があり、そしてトリを迎える。それぞれの演者が、自らの役割を認識して、一つのストーリーが出来上がるように演じる。
この伝統的流れが、失敗することもあるが、聞き手にとっては実に心地よい。
今の演芸番組は、昔の起承転結の構成がなく、最初から最後まで、テンションをあげ続け、
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