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綿矢りさ   「しょうがの味は熱い」(文春文庫)

綿矢りさ   「しょうがの味は熱い」(文春文庫)
綿矢は社会経験無しで、芥川賞をとり華々しいデビューをした。その社会経験の無さが彼女の最大の弱点になっている。別に社会経験が無くても、社会に溶け込もうと努力したり、色んな取材をしてみようとすれば小説のネタは山のようにある。でも、あまりそういうことはしていないのではとこの作品で、また感じてしまった。
 まず、設定から疑問。社会にでたばかりの主人公とその恋人。東京で、恋人は社会人となるが、主人公は何もしないで専業主婦のようになり同棲をする。まだ安月給。とても、同棲相手など養えるわけがない。普通はどちらも働くだろう。それが3年も続くのだから、夢のような世界である。ここらが実に綿矢は甘い。
 ベッドをともにはするが、sex以外のときは、両端に別れて小さくなって眠る。そんな関係になっても、続く同棲。同棲の前に、どれほどの熱い恋愛物語があったのか。そこが終盤に少しは語られるが、殆ど明らかにされないので、何故この2人はそこまでの間柄になっても別れないのかがぴんと来ない。だから、ラストも納得できない。
 綿矢が「蹴りたい背中」で描写した、恋人同士のズレ。その続編になるように思うが、二匹目のドジョウは残念だがいない。

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| 古本読書日記 | 17:49 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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