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小川洋子   「最果てアーケード」(講談社文庫)

小川洋子   「最果てアーケード」(講談社文庫)
素晴らしい連作短編集である。
どの作品も良いのいだが、私は本読みが好きだから「百科事典少女」最も好きである。
ある小さなアーケード街の奥まった一角に、お客さんが一服し本を読めるコーナーがある。
そこには100冊ほどの本がある。主人公の少女のお父さんが、主人公に買ってあげた本が
少女が滑りいれる。そのとき少女の胸が高鳴る。
「一冊分の厚みだけ自分の世界が広がったようで、なぜかしら誰にともなく自慢したいような気分になった。」
 それから、同級生のRちゃんは百科事典を端から読むのだが、それに熱中してくるときの描写も素晴らしい。
 「熱中してくるとRちゃんのお尻が少しずつ椅子から浮き上がり・・・・やがて片膝が椅子に載り、上半身はつんのめって百科事典を抱え込むような姿勢になった。どんどん両足が開いてパンツが見えるくらいになっても平気だった。」
 本大好きだった小川さんの少女時代を彷彿とさせる描写だ。
 本から優しい香りが匂いたってくるような、短編集だった。

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