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水上勉  「働くことと生きること」(集英社文庫)

水上勉  「働くことと生きること」(集英社文庫)
今まで水上作品は107冊読んでいる。このエッセイを読んでいると、水上作品の一つ一つを思い出し嬉しくなる。
 水上のお父さんの棺桶作りにかける思いは改めて感心した。
送電事故を引き起こさないように雪深い中を懸命に点検する保線員の奮闘がこの作品で描かれる。水上出身の福井県は大飯原発をはじめ原発銀座である。それらで発電した電力は主に大阪を中心とした都会に送電される。何千本の鉄塔がある。その送電を守るためたくさん
保線員がいる。莫大の費用がかかっている。
 原発は世界最高安全基準で審査しているから安全が担保されるというのなら、何でそんな田舎につくり莫大な送電費用をかける無駄なことをしているのだろう。大阪や東京のど真ん中に原発を作れば、無駄な鉄塔も送電費用も極小ですむ。それがやれないで、原発安全などということは信じることはできないし、安全と主張している人にも信頼はおけない。
 火葬場で骨を焼いている人が登場する。死体を焼き場にいれるときは、金持ちと貧乏人には入口の飾りつけに差がある。しかし骨になり、骨や残った灰を取り出す口はひとつ。残った灰を火葬場の外にまく。そこにはコスモスが咲き誇っている。その一本、一本が亡くなった人の生まれ変わりにみえる。お墓が空虚なものに思える。

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| 古本読書日記 | 06:12 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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