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真山仁   「コラプティオ」(文春文庫)

真山仁   「コラプティオ」(文春文庫)
なかなかの力作である。政治腐敗の本質にもきちんと迫っている。
ただ、動機が薄弱のところが残念である。宮藤総理の腐敗に走ってゆくとき、福島での言葉。
 「核の恐怖を知る日本人だから、安全な原発が建設できる。」
宮藤総理は、言葉の使い方が巧みで、更に演説がうまく、カリスマ性もあり、国民や演説での聴衆の心を掴むことに天才的にたけている。そして、震災、原発事故で失った日本人の自信を取り戻すための経済施策もあたり、高い支持率も維持している。
 しかし、いかな支持率が高くカリスマ性があるといっても、原発の輸出で更に日本を繁栄させるという物語は、すこし無理すぎ。それで、国民がその通りと賛成するような状況ではとても無い。だから、演説や総理記者会見の場での総理の言葉を真山がどれほど聴衆が感動しているかを懸命に書いてみても、そんなことはありえないと読者は思ってしまう。
 それでも、政治に対する見方について目から鱗の場面が幾つかあり、面白く読めた作品である。

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