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金原ひとみ  「星へ落ちる」(集英社文庫)

金原ひとみ  「星へ落ちる」(集英社文庫)
空には無数といっていいほどに星がある。あんなにたくさんあるのに、星はひとつ、ひとつ孤立して他の星と何の関係も持たない。
 この短編連作集にはそんな星のように孤立した若い男女が登場する。どの子も、家族から離れてしまっている。加えて、すがるべき先輩も友達もいない。だから、恋をしようとする。すがるべきは恋人だけ。しかし、そんな恋はあまりにも脆く、終わりも早い。そして、冷めきった部屋に一人気が付けばポツンと放り出されてしまっている。
 だから、ひたすら部屋を出て行った、出て行ったとは決して認めたくない相手のことばかり寝ても覚めても思い浮かべる。
 今どうしているのか。新しい相手と楽しくやっているのか。そのことは別れではなく、相手が浮気しているのだといつまでも思っている。孤独と寂しさと嫉妬が渦巻く。
 都会には星ほどのたくさんの人々がいる。でもどこか皆が、星と同じように孤立している。

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| 古本読書日記 | 06:34 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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